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ロシア戦時経済の死角、エネルギー販売収入の大幅な減少         季刊『言論空間』編集委員 武部 伸一   2022年2月開戦以来、4年近くが経過するウクライナ戦争。日本のマスコミではロシア有利の戦況報道が続いている。だが、プー...
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グローバル税制の現在地           横浜アクションリサーチ 金子 文夫  高市政権が様々な経済政策を打ち出すなかで、金融所得課税、法人税の租税特別措置の見直しなど、ようやく消費税以外の税制への関心が高まってきた。しかし、依...
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秋田県で起きていることは日本社会の縮図             街角ウォッチャー 金田 麗子  環境省によると、今年度上半期の熊の出没件数は2万792件。件数を公表していない北海道を除くと、岩手県4499件、秋田県4005件。青森...
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アメリカ・ファーストの源流に“いらいらした愛国心”              金融取引法研究者 笠原 一郎    昨年、アメリカ・ファーストを掲げ、波乱の中で大統領に再び返り咲いたドナルド・トランプが打ち出した「トランプ関税」-これ...
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イスラエル・シオニストの虚偽、虚構ガザ・ジェノサイドに至る植民地主義、人種差別主義               経済アナリスト 柏木 勉   イスラエルは建国以来中東の平和、世界平和にとって大きな脅威となってきた。その成り立ちはナチス...

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現代の理論・社会フォーラム経済分析研究会は、日本および世界の経済の動きをとらえ、認識を深めることを目的に研究会活動を行っています。経済を中心に社会、政治など知的集積の場として「POLITICAL ECONOMY」をメールマガジンとして配信しております。

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2026/01/02

POLITICAL ECONOMY第298号

Tweet ThisSend to Facebook | by:keizaiken
ロシア戦時経済の死角、エネルギー販売収入の大幅な減少

        季刊『言論空間』編集委員 武部 伸一
   2022年2月開戦以来、4年近くが経過するウクライナ戦争。日本のマスコミではロシア有利の戦況報道が続いている。だが、プーチンの戦争を支えるロシア経済に問題はないのだろうか。 原油安とルーブル高、二重の困難に直面するロシア経済  経済誌『Forbes Japan(WEB版)』25年12月2日付記事に「ロシアの石油収入が11月に激減 財政圧力が深刻化」との記事が掲載された。筆者は化学エネルギー分野専門記者ロバート・ラピエール。https://forbesjapan.com/articles/detail/86026 同記事によれば25年11月のロシア石油・天然ガス販売収入は5200億ルーブル(約1兆円)、これは前年同月比で35%の減少。1~11月期の石油・天然ガス収入累計は1020億ドル(約16兆円)、前年比で約22%の減少とのこと。  その原因は先ず、原油価格の下落。確かに25年1月時点で1バレル当たり73ドルを超えていたドバイ原油は10月には約64ドル。12%を超える下落となっている。さらに同記事によれば、ロシア原油は世界の基準価格に対し大幅な割引での取引を余儀なくされ、一部では1バレル30ドル台半ばまで下落しているとのことだ。  これに追い打ちをかけるのがルーブル高。25年12月3日付ロイター配信記事によればルーブルは今年に入り対ドルで5割近く上昇、ロシアのレシェトニコフ経済発展相は「当面ルーブル高が続く」と予測、「新たな現実と共存する必要がある」と述べている。  もちろん、一定の国内完結型の産業構造を持つロシアにとって、エネルギー販売収入の減少が即時に国内経済の崩壊を招くわけではないだろう。  しかし、Forbes記事によればロシアは連邦予算の4分の1をエネルギー収入に頼っている。このまま26年も原油安・ルーブル高の基調が続くならば、プーチンの戦争経済に大きな影響を及ぼすことに間違いはないだろう。 石油関連施設への攻撃を強めるウクライナ  現在、ウクライナ戦争の主戦場である東部ドンバス戦線においては守勢にあるウクライナだが、直近ではロシア内陸及び黒海沿岸の石油関連施設へのドローン攻撃を強めている。また報道によると本年12月ウクライナは黒海において、「影の船団」と呼ばれる制裁逃れのロシア産原油輸送タンカー2隻に水上ドローン攻撃を行い航行不能とした。  これらウクライナの攻撃では、ロシア産原油輸出が一時停止を余儀なくされる、またロシア国内特に極東などの一部地方においてのガソリン不足を招くなどの影響が出ているようだ。  一方ウクライナ国内では、11月にゼレンスキー政権有力閣僚による大規模な汚職事件が発覚し政権基盤が揺らいでいる。また国際的にはトランプ米国大統領から、繰り返し停戦(事実上ロシアへの屈服)の圧力が加えられている。  このような状況下、現在ドンバスの戦場ではウクライナの拠点ポクロウシクがロシアの攻勢で陥落の瀬戸際にある。しかしこれをロシアの圧倒的な軍事的優位と評価することはできないだろう。ポクロウシク包囲戦は1年間にわたり継続してきた。ロシア軍はその主戦力を傾注しても、廃墟となった小都市を占拠するのに1年の時間を要している。前線ではぎりぎりの攻防が続いているのだ。 ロシア国民はいつまでプーチンの戦争に耐えられるか  2022年2月開戦以降のロシア経済は、西側諸国の制裁にも関わらず、中国・インドをはじめとする非西側諸国との経済関係強化、戦時経済への移行に伴う国内需要増から、国際社会の予測を上回る好調を維持してきたと言われる。  しかし2025年、ロシア経済の大きな柱であるエネルギー輸出収入は、国際原油価格と為替レートに依存する不安定な構造にあることが明らかになった。加えて、ウクライナからの執拗な石油関連施設への攻撃が続く。  ロシア戦時経済体制は、どこまで持続可能性を維持できるのであろうか。プーチンのウクライナ侵略戦争はいつまで続くのであろうか。  朝日新聞元モスクワ支局長の駒木明義論説委員による『ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか』(朝日新書2024年9月刊)に次のような一節がある。  「もともとロシアの国民は、年金や物価の問題を巡って政権に反発することはあっても、外交や軍事といった分野は自分たちとは関係ないと考える傾向が強い。」  たしかにプーチンと「特別軍事作戦」へのロシア国民の支持率は今も低くはないようだ。しかし26年、ロシア戦時経済の行き詰まりがさらに明らかになるとすればどうか。  ロシア経済と国民の意識について注視を続け、プーチンのウクライナ侵略戦争の行方を追っていきたい。

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次回研究会案内

会場が変更になりま
した。


第46回研究会

「高市経済政策は
何を目指している
のか!」

講師:松尾匡氏(立

  命館大学経済
  学部教授)

日時:
2026年1
  24日(土)
   14時~17

場所:専修大学神田校
舎10号館11階10115教
室(千代田区神田神保町
2-40地下鉄神保町駅A2
出口、徒歩約3分
資料代:1000円
オンライン参加ご希望の方
は「
オンライン研究会参加
方法
を参照の上お申し込
みください。
 

これまでの研究会

第37回研究会(2021年7月3日)「バイデン新政権の100日-経済政策と米国経済の行方」(専修大学名誉教授 鈴木直次氏)


第38回研究会(2021年11月6日)「コロナ禍で雇用はどう変わったか?」(独立行政法人労働政策研究・研修機構主任研究員 高橋康二氏)

第39回研究会(2022年4月23日)「『新しい資本主義』から考える」(法政大学教授水野和夫氏)

第40回研究会(2022年7月16日)「日本経済 成長志向の誤謬」(日本証券アナリスト協会専務理事 神津 多可思氏)

第41回研究会(2022年11月12日)「ウクライナ危機で欧州経済に暗雲」(東北大学名誉教授 田中 素香氏)

第42回研究会(2023年2月25日)「毛沢東回帰と民族主義の間で揺れる習近平政権ーその内政と外交を占う」(慶応義塾大学名誉教授 大西 広氏)

第43回研究会(2023年6月17日)「植田日銀の使命と展望ー主要国中銀が直面する諸課題を念頭に」(専修大学経済学部教授 田中隆之氏)

第44回研究会(2024年5月12日)「21世紀のインドネシア-成長の軌跡と構造変化
」(東京大学名誉教授 加納啓良氏)

第45回研究会(2025年10月25日)「トランプ関税でどうなる欧州経済」(東北大学名誉教授 田中素香氏)


これまでの研究会報告